2019-01-01から1年間の記事一覧

黄金は北方よりもたらされる

黄金は富。黄金は財。黄金とは、貴重なものの代名詞。大航海時代には胡椒一粒は黄金一粒などといったもの。ならば菓子で例えればどうか。フィナンシェだろうか。あれは金塊を模した形状だけか。では黄金糖か。あれはべっこうのような色味が似ているだけだ。…

紅茶のしっぽ

今まで気にも留めなかったものが、ある日とつぜん気になりだすことがある。で、最近は紅茶のティーバッグの先にくっついてるしっぽのような、小さな紙切れが気になっている。 コーヒーよりお茶派のわたくし。今まで飲んできたお茶類は数知れず、紅茶を飲むた…

京都のお茶屋さん

京都でちょっといいお茶屋さんにいってきた。近々、海外の知人を訪ねるので、お土産のお買い物である。 きちんとした老舗のお茶屋さんに来たのはこれが初めてだ。このお茶屋さんのこともよく知らない。ただ、いい店だったのだ。賑やかな通りにあって入りやす…

キリル世界のゴミ、ぜんぶ持ち帰る

海外旅行好きの界隈において、旅の記録をどう残すかというのは議論の尽きない課題である。写真を撮るとか文章に残すとかさまざまな手法が考えられるが、一つのソリューションとして我が家には、旅行中に発生するアレコレの紙類を貼り付けているノートがある…

屋久島のベストシーズンはいつなのか 後編

もしお時間が許せば、前編からどうぞ。 nadegata226.hatenadiary.jp 「暗闇の山中を、明かり一つで歩いた経験は?」 真冬の午前五時。屋久島の山中。縄文杉へと続くトロッコ道。前を照らすのはヘッドライトの明かりのみ。出発地点には意外とたくさん人がいる…

屋久島のベストシーズンはいつなのか 前編

師走。あと数日で新年を迎えようかというくらいの年の暮れ。俺は港にいた。 たぶんあの船のうちのどれかに乗って、俺はこれから屋久島にいくのだ。 待合所にアナウンスがかかる。今日は波が高く出航が遅れている。という。 屋久島は鹿児島市から2時間弱の距…

ちょっとビール買ってくるわ、アメリカで

アメリカのクラフトビールが大好きである。したがって渡米したときはいつも、しこたまビールを飲んでしまう。たとえ時差がつらくても。帰りのフライトが早朝便でも。自分を追い込むように、必要以上に飲んでしまうのだ。しかし当然ながら、滞在中に飲めるビ…

フルーツポンチよ自由であれ

10月にして、しつこい夏の気配がようやく去った。今年は涼しい日が数日続いても、すぐに暑さが盛り返してきていたが、もはやこれまで。2019年の夏、完全撤収。ところで俺はこの暑い夏を乗り越えるにあたり、フルーツポンチばかり食べていたことを、ここに報…

先生、チゲ鍋はカレーに含まれますか

最近、iPhoneで撮った写真の管理をGoogleフォトに切り替えた。主にストレージの容量を食わないための施策だったが、思いのほかよく使うようになったのはキーワード検索の機能。「時計」や「赤ちゃん」などのキーワードを打ち込むと、ちゃんとその言葉にあっ…

迷子のゲームソフトを案ずる国

金曜日。日経新聞に気になる見出しがあった。 「迷子」ゲーム 持ち主やーい 記事の大筋はこうだ。関 純治さんはファミコンソフトの収集家。かつて全ソフトコンプリートをめざしていたが、お金さえかければそのうち達成できてしまう将来が見えてしまう。そん…

猫が賛助出演して気に入る

はてなブログを本格的に始めて約2か月が経つ(開設からはもっと経つ)。楽しかった経験を忘れないために。自分の好きなものごとを誰かに知ってもらうために。ぽつりぽつりと文書をつむいでいる。人さまの役には立たない。つかみどころがない。脈絡がない。な…

厳戒態勢の午後には、優雅な紅茶を

少し前のことになるが、6月末に大阪でG20サミットが行われた。関西以外の人にとってはすでに「ああ、なんかそんなのあった…かな」くらい忘却の彼方だろうが、現地に住む人間にとってはそれなりにビッグイベントであった。開催の数日前から敷かれた厳重な警備…

モンゴルにまつわる雑記

おじいさんが昔よくいってた。人様の役に立つ人間になりなさいってね。 nadegata226.hatenadiary.jp nadegata226.hatenadiary.jp モンゴル旅行の記事、2つ書いたけど小さなネタがいくつか残っている。ここで一緒くたにして記録に残しておきたい。 それからも…

Windows XPの壁紙を求めて

草原を見たことがあるだろうか。視界いっぱいに広がる大草原を。俺は、いまだ見たことがなかった。山がちな島国に生まれた人間として。なかでも都市部に育った人間として。草原の景色には、昔から漠然とした憧れがあった。そこで、ついにこの夏休み。かねて…

遊牧民のビッグマムは朝一で乳を煮る

この溶けたバニラアイスのようなもの。遊牧民の激ウマスイーツで、ウルムという乳製品です。 柔らかい固形部分を、揚げパンや食パンに乗せ、軽く砂糖をかける。するとどうでしょう。あら、最高ですね。 味は、バターのような、生クリームのような。濃厚なん…

お詫びにセンスがあるとすれば

7月某日。 カフェチェーン店にて。最近、休みの日にはよくここにくる。コーヒーを頼む。平日にやりきれなかった雑務を片付ける。隣の席が大人数の団体で賑やかなので、イヤフォンで音楽を聴く。団体さん、帰る。テーブルのうえには皿、皿、皿。若いベトナム…

1万人が熱狂するお茶の祭典

世は「フェス全盛」の時代である。日本におけるフェスのさきがけといえば音楽フェスだが、昨今は「ビアフェス」や「肉フェス」に代表されるように、さまざまなグルメをテーマにしたフェスが次々に生まれている。一年中、全国のどこかで何かしらのイベントが…

異国のおじさんがデカイ鍋で料理する一部始終

中央アジア地域には、プロフと呼ばれるコメ料理がある。この話は俺が中央アジアを旅行中に、地元のおじさんが大鍋を振るって百人前くらいのプロフを作っているのを、ただぼんやりと眺めていただけの記録である。 ・・ まずは角切りにした羊の脂身を鍋に入れ…